2009-03-14 近江八景 和歌 堅田の落雁 峯あまた 越えてこしぢに まづ近き 堅田になびき 落つる雁がね 矢橋の帰帆 真帆ひきて 矢橋に帰る 船は今 打出の浜を あとの追風 勢田の夕照 露時雨 もる山遠く 過ぎ来つつ 夕日のわたる 勢田の長橋 粟津の晴嵐 雲払ふ 嵐につれて 百船も 千船も浪の 粟津に寄する 石山の秋月 石山や 鳰の海照る 月影は 明石も須磨も ほかならぬかな 比良の暮雪 雪古るる 比良の高嶺の 夕暮れは 花の盛り にすぐる春かな 三井の晩鐘 思ふその 暁ちぎる はじめとぞ まづ聞く三井の 入あひの声 唐崎の夜雨 夜の雨に 音をゆづりて 夕風を よそにぞ立てる 唐崎の松